看護師がキャリアアップを図るうえで、非常に重要となる資格があります。公益社団法人の日本看護協会が認定する、専門看護師と認定看護師の2つです。それぞれ役割も担当する専門分野も異なるのはもちろん、各々の資格認定に必要な条件も違ってきます。
専門看護師は、がん看護や精神看護、老人看護、感染症看護といった11分野で、専門的な看護知識とスキルを備えているのが特徴です。また、患者に直接看護するだけではなく、必要な看護を円滑に行えるようにケアチームの司令塔の役割も担います。文字通り看護のスペシャリストといえるでしょう。専門看護師になるには、看護系の大学院で最低2年間勉強し、大学院修了後に日本看護協会が実施する資格審査に合格しなければいけません。
一方、認定看護師は認知症看護や手術看護、糖尿病看護、乳がん看護など21の特定分野で、質の高い看護を行うことができます。認定看護師は、臨床現場におけるエキスパートそのものいえるでしょう。認定看護師になるためには、特定の教育機関で6か月、600時間の教育を受ける必要があります。
いずれの資格を取るにしても、相当な時間と費用がかかるほか、資格取得後は5年ごとに審査を受けなければいけません。資格取得最中は、正社員として働くことが困難になります。そのため、資格取得を目指す場合は自分がどちらに向いているのかを考えたうえで、しっかりと計画を立てて実行することが大切です。
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